【読書感想】バッタを倒しにアフリカへ

 以下の本を読んだので感想を書きます。

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

 

マジかよ

この本を手に取ったとき、読んでいる間、読み終わったとき、全てが「マジかよ」の連続でした。

昆虫学者になろうとしたきっかけや研究生活の中での数々のできごと、書き方によっては非常に重くなりそうな内容でもサラサラと読ませ、それでいてしっかりとディテールが描写されており、読んでいて様々な面白さを感じました。トンデモ・エンタメの皮を被っていますが、「自分は何かを達成したい、自分がしなければならない」という強い意志を感じることができた点も期待以上でした。

あとがきでは「研究的な内容は論文発表後に再度まとめるつもり」とあり、今後も楽しみです。

研究室に絡めて

自分の所属する研究室に絡めると、バッタの群れの捜索や追跡、監視にはドローンやUAVが有効なのではないかと感じました。障害物をものともせず、広範囲に渡って情報を集め続けることができるという点は正に適任だと思います。俯瞰的な情報を多く手に入れることができれば、より正確なサバクトビバッタの移動経路の予測など、研究・駆除の両面に役立てることができるのではないかと思います。

この本を読んだ印象だけで書いているので実現可能性はしっかりと検討した訳ではありませんが、効率の良い手段が存在しているが発見されていないという意味で、発展途上国には様々な研究上のチャンスというものが眠っているのかもしれないと思いました。

もう一方では、誰かの不便を解消するためということで、自分も頑張りたいと改めて思いました。「自分では」「修士では」「この研究内容では」と言い訳したくなることも多々有りますが、まずは研究をしっかりと進めていきたいです。