1年のアウトプットを振り返る

この振り返りも5年目となりましたがやっていきます。

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OSS関連

jackson-module-kotlinのメンテナになった

今年最大の変化はjackson-module-kotlinのメンテナになったことです。

jackson-module-kotlinのメンテナは、2022年中ほぼ不在でした。
また、以前のメンテナも新機能の追加やバグの修正、性能改善などには積極的でなく、実質数年開発が止まっている状況でした。
そんな中、以前からの貢献もあってJackson全体のメンテナをされている方からお誘いを頂いたため、思い切って手を挙げることにしました。

jackson-module-kotlinへの貢献

2023年の年始からメンテナンス作業を始め、年内で既に30程度の変更をマージしています(今現在も作業中です)。
この他にも、テストの修正やイシューの整理(合計150件位closeしました)、databind側の数件の修正やイシュー報告といった点で貢献できました。

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正直な所、最初はイシュー対応など英語でのやり取りは難しいだろうと考えていましたが、DeepLさえあれば割となんとかなりました。
ただ、英訳含め対応には非常に多くの時間がかかってしまう上、直接jackson-module-kotlinに不備があるようなケースはかなり少なかったため、正直今でもイシュー対応はやりたくない作業になっています。

jackson-module-kogeraの開発

jackson-module-kotlinに関する実験的な実装を行うための場として、jackson-module-kogeraというプロジェクトも始めました。

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kotlinx-metadata-jvmへの置換やデシリアライズの大幅高速化、value class対応と、様々な難しい要素を実現できたため、このプロジェクトは割と自慢できる仕上がりになっています。
客観的にも、人生初の100スターを集めたプロジェクトとなりました。
以前やっていたプロジェクトではここまで到達できなかったため、非常に嬉しかったです。

ベンチマークプロジェクトの方も色々工夫でき、充実した開発ライフを過ごせました。

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その他OSSへの貢献

今年はjackson-module-kotlin関連ばっかりだったので、それ以外の貢献はあまり有りませんでした。
kotlin-reflectの軽微なバグ修正と、mockkの軽微なパフォーマンス改善位です。

ブログ・外部登壇

ブログ

がっつりOSS活動に振り切った1年でしたが、一応30本は書いていたようです。
正直、業務的に何か新しい発見をすることは減ってしまいましたし、OSSならブログ書いてるよりPR出す方に行ってしまいがちなので、中々書けない感が有ります。

外部登壇

今年は前半3回ほど登壇していました。
来年も1回位はどこかで登壇したいですね(といってもまずはOSSの開発優先になりそうですが)。

終わりに

今年はアウトプット面でとても充実した1年だったと思います。

特にjackson-module-kotlin関係では様々な改善を行うことができました。
自分の入れた改善を全世界の人間が参照しているというのはとても面白い感覚があります。
間違いなく、自分のアウトプットが発揮した価値は過去最高を更新しました。

jackson-module-kotlinへの関わり方に関しては、来年リリース予定の2.17でいよいよ数年越しのvalue class対応を入れられそうなこともあって、まだまだモチベーションは有ります。
ただ、余暇の大半がjackson-module-kotlinに消えてしまったのはちょっと考えものでした。
そのため、2.18辺りを目処にjackson-module-kotlinへの関与は減らすつもりです。

OSSに関わりたい欲の解消やジム通いの再開など、来年も充実させていければと思います。